すな粉妄想日記

（嘘だ…！）

体と心の狭間で、ユーゴは激しく葛藤する。

（嘘だ…、こんな…）

信じられなかった。

信じたくなかった。

こんな、無様な自分を。

たった今出会ったばかりの相手に、
淫らな姿を晒している自分を。

手足を拘束され、押さえ付けられて。

足を開かされ、秘所を露にされて…

あまつさえそこを、いいように弄ばれている。

しかも。

（違う…、）

嫌悪感で一杯の心とは裏腹に、
体は激しく欲していた。

ダレスの指を、舌を。

それに愛撫される事を。

もっと、強い刺激を。

（違う…！！）

身の奥から湧き上がる欲望を、
ユーゴは懸命に否定しようとした。

こんな事は、望んでいない。

決して、決して。

快感など、感じていない。

おぞましいだけだ。

それなのに、

「あ、っ…！！」

口からほとばしるのは、
耳を塞ぎたくなるような嬌声。

（どうして…っ、）

認めたくない。

そんなはずがない。

「はぁ…、んっ…」

今感じているのが苦痛でなく、

（…気持ち、良くなんか…！！）

紛れもない快感である事を。