すな粉妄想日記

唇の端を指で拭いながら、ダレスが言った。

「…満足してもらえたかな」

相手からの返事はない。

ユーゴは荒い呼吸を繰り返しながら
ぐったりとしていた。

恥辱にいたたまれなくなっているのが、
手に取るように分かる。

きつく目を閉じて顔を背けた姿。

ここまで辱められてもまだ、
陥落の意思を見せない。

その頑なさが、身の奥で燻る
情欲をかき立てる。

ダレスは顔を近づけると、
耳元に唇を寄せた。

「…恥じる必要はない」

ユーゴが僅かに反応し、
身を震わせる。

うっすらと開けた瞳には
涙が滲んでいた。

「私がそうさせたのだから。
当然の事だ」

穏やかな口調で優しく告げる。

君自身に罪はないのだと。

「……」

ユーゴは沈黙を守っていたが、
その言葉は確実に届いた。

屈辱にまみれた心に
さながら甘い毒の如く広がって。

しばらくの間、
どちらも無言のままだった。

やがて、ダレスが静かに体を離した。

ベルトを外す無機質な音が響く。

「……！」

ズボンの前を広げると、
ユーゴが思わず息を呑んだ。

そこから表れた、男性の象徴。

はち切れんばかりに屹立するダレス自身。

紛れもない欲望の証。

「君のせいだ」

熱を帯びた視線がユーゴに注がれる。

紅い瞳の奥に浮かぶ、劣情の色。

「君に…鎮めてもらわなくては」