すな粉妄想日記

張り詰めたダレス自身が、
強引に中へとねじ込まれる。

強烈な刺激のあまり
ユーゴはたまらず悲鳴を上げた。

「う、ああっ！！」

襲いかかる凄まじい圧迫感と異物感。

そして…

「あ…あぁ…」

狂おしい程の、快感。

たちまちのうちに全身を駆け巡り、
意識の全てを支配していく。

「…い、いやだ…っ！！」

この責めから逃れようと、必死で身を捩る。

が、歳も体格も違いすぎるダレスを相手に
適うはずもない。

まして、体の奥深く貫かれた状態では。

「…ユーゴ」

耳元で囁かれ、ぞくりと肌が粟立つ。

微かな空気の振動でさえも、
今のユーゴにとっては耐え難い刺激となる。

「…父上は、君を見ていない」

低い声が呟くように告げた。

「っ！？」

まるで予期しなかったその言葉に、
ユーゴは思わず息を呑む。

ほんの一瞬、感覚を忘れて。

「何…、を…」

ダレスの瞳が不敵に輝く。

「君の父が…カイン＝ファクトが
望んでいるのは、君自身ではない」

胸に突き刺さる言葉の刃。

「君の…才能だ」

「！！」

「才能を証明できなければ…」

「や…っ、」

「君は、必要とされない」

「やあぁっ！！」

告げると同時に、ダレスが更に深く身を抉った。

「う…っ、…あ…」

ユーゴは苦しげに喘ぎ、瞳から涙を溢れさせる。

それは止めどなく流れて
白い頬に幾筋もの跡を作った。

そんなユーゴに、ダレスは追い討ちをかけるように告げた。

「一度でも、温かい言葉を
かけてもらった事が、あるか？」

無慈悲な言葉が心を砕く。

「優しく抱きしめてもらった事が、あるか？」

「………」

ユーゴは、答えなかった。

答える事など、できなかった。

（……父……上……）

それは、認めるには残酷すぎる現実だったから。