すな粉妄想日記

黒い帯が、柔らかな肉を搔き分けて
身の奥へと侵入してきた。

「…あああっ！！」

今まで感じた事もない強烈な感覚に襲われ、
ユーゴは悲鳴をほとばしらせる。

「う、あぁ…っ」

体の内側を、ぞろりとしたものが
這い回る感触。

全身に稲妻にも似た衝撃が走る。

貫かれた所から、熱い疼きが広がっていく。

ゆっくりと…しかし着実に。

触手のようにユーゴの体を絡め取る。

「やめろ…、やめろ！！」

おぞましさのあまり、
ユーゴは必死で身を捩った。

が、手足を拘束する戒めは
びくともしない。

もがけばもがくほど、
無駄な足掻きだと思い知らされる。

「く、…うぅ…」

唇をきつく噛み締め、
その痛みで紛らわせようと試みたが、

「あぁっ！！」

更に奥へと向かう動きに、
全ての感覚が支配された。

ずるずると飲み込まれてゆくそれは、
内側から執拗にユーゴを蝕み、責め苛んだ。

苦痛こそ感じないものの、
体内を掻き回される嫌悪感に吐き気を催した。

こんな、こんな事は…

「い、や…」

零れ出す声に涙が交じる。

「いやだぁっ…！！」

ユーゴは激しくかぶりを振って、
拒絶の意を示した。