すな粉妄想日記

管理人の不届きな妄想日記です；主にＹｓ０ファクト兄弟中心。 ※オリジンネタバレ注意※

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窓の向こうに２２

またしても息子に学校の図書室から借りてきてもらった
村上春樹氏の「海辺のカフカ」を読み終わりました。
これはとても面白かったです！！面白いというより
興味深いと言った方が良いかもしれません。
家出して来たカフカ少年が図書館で
暮らし始めるのですけど、本に囲まれた生活って
素敵ですよね（うっとり）私もできれば老後は
図書館で過ごしたいなとか考えたりしています。
お話はナカタさんの方が面白いかな～。
猫との会話が微笑ましいし、ホシノくんとの
２人旅もなかなか楽しくてほっこりします。
春樹氏の作品は全て一貫した雰囲気がありますね。
独特の文体が読みやすくてクセになってしまう…
でもこの人の書くお話に、何というか、
これは一体どういう事なんだとか、
最後はどうなるんだろうとか期待してはいけないです；
謎に対する答が結局はっきりしなかったり、
やたらあっさりしていたりしますし。
何も知らずに読んだ時は「なんじゃこりゃ！？」と
思って、かなり唖然としたのは良い思い出。
本には読み方があるのだという事を
理解できたような気がします～。
それにしても村上氏は年上の人妻（？）が
そんなに好きなのだろうか…

↓本日のファクト兄弟＋α妄想↓

[0回]

「それにしても、突然どうしたの？」

先程の質問に疑問を抱いたリコが言う。

「もしかして…好きな人ができたとか」

「そ、そんな訳ないだろ！！」

強く否定するユーゴだったが、それで相手が
はいそうですかと納得してくれるはずもない。

「だったら何で？」

眼鏡の奥の瞳が好奇心で輝いている。

「……………」

遅まきながらユーゴは、自分の軽率な発言を後悔した。

前触れなくあんな質問をすれば、
リコでなくとも何かあったに違いないと想像するだろう。

そして実際、その通りなのだ。

「……はぁ…」

ぽやっとした雰囲気とは裏腹に、彼は意外に鋭い。

誤魔化すのはおそらく無理だ。

観念して、話してしまっても良いかと判断する。

面白半分に言いふらすような相手では絶対にないし、
むしろ秘密にしておく方が、精神衛生上よろしくなさそうだ。

「実は……兄さんの事なんだけど……」

「？トールさん？」

どうしてトールの話になるのかと
リコが首を傾げた。

「告白、されてたんだ。…僕達の同級生に」