すな粉妄想日記

「今日は、父上がいないからな」

弟を組み伏せながら、
トールが言った。

「好きなだけ声を出してもいいぞ」

兄の言葉に、ユーゴは
心底悔しそうな表情を浮かべた。

「……誰が……」

顔を背けて拒絶の意を示す。

こんな事は望んでいないと、
本気で思っているのに。

「素直じゃないな」

兄は弟の気持ちなど、
まるで意に介さない。

楽しそうな笑みを浮かべながら
ユーゴを弄ぶ。

「っ！！」

白い首筋に唇を押し当てられると、
身を強張らせて息を呑んだ。

「く…、…」

肌蹴た胸まで舌が滑り、
時折、印を刻んでいく。

それがまたユーゴには
忌々しかった。

体中に散る陵辱の証。

兄に嬲られた証。

「ほら…、ユーゴ」

無骨な手が下腹部に伸びて。

「もう反応してるじゃないか」

挑発的な口調が
神経を逆なでする。

屈辱のあまり、
痛いほど唇を噛み締めた。

望んでいないのに。

一刻も早く、逃れたいと切望しているのに…

「本当は…」

兄の声が突き刺さる。

「や…、！…」

嫌悪感からユーゴは必死に
身を捩った。

無駄だと知りつつ、抵抗した。

「して欲しいんだろ？」

けれども現実は残酷で。

「いやだ…！！」

隅々まで兄に開発された体は、
否応なしに快感を求め始めた。