すな粉妄想日記

「それでは…良いだろう？」

言うが早いか、ダレスは
ユーゴの上に覆い被さった。

「え…！？」

「お、おい！！」

兄弟は同時に驚きと狼狽の声を上げる。

ダレスが慣れた手つきで
相手の服のボタンを外し、
前をくつろげさせた。

白く滑らかな肌が露になる。

「あ、…っ？」

ユーゴはたちまち頬を朱く染めた。

ダレスの行動に、事の次第を理解する。

どうやら相手は本気のようだ。

急すぎる展開に混乱し、

「…兄さんっ…」

助けを乞うように兄を見た。

「ま、待て！！」

あまりの事に呆然としていた
トールだったが、弟の訴えに
素早く反応した。

「止めろ…！」

ダレスの肩を力一杯掴んで
ユーゴから引き離す。

意外にも相手は抵抗しなかった。

「……全く」

ふう、と溜息をつきながら、
ダレスは乱れた髪をかき上げた。

動じる様子はまるでない。

「無粋な奴め」

「…っ！！」

「しかしまあ…ここでは色々と不都合だな」

神経を昂ぶらせるトールをよそに、
ダレスは呟いた。

「場所を変えよう」

軽く指を鳴らすと、まばゆい
転移魔法の光が３人を包み込んだ。