すな粉妄想日記

僅かに甘い香りが鼻を掠めた次の瞬間…

俺はユーゴを、草の上に押し倒した。

外の空気は冷たく、肌寒いくらいだったが
かまわず乱暴に着衣を剥ぎ取った。

弟が悲鳴を上げる。

しかしそれは今の俺にとって、
何の歯止めにもならなかった。

全身が欲望に支配されるのを
俺は感じていた。

胸に渦巻く黒い感情はもう、
どうする事もできない。

それは狂おしい程の嫉妬だった。

ユーゴ…

年の離れた、俺の弟。

自分の気持ちに気がついたのは
もう随分と前の事だ。

弟を愛していると。

だからといって、どうこうしようという
つもりはなかった。

兄弟で愛し合うなど、
決して許される行為ではない。

ユーゴは俺を慕っているが、
それはあくまでも兄としての自分だ。

時間が経てば弟も成長する。

相応しい相手も見つける事だろう。

そうなれば、今のこの感情も
過去のものとして片付けてしまえる筈…

そう思って、俺はずっとユーゴへの想いを
封じ込めてきたのだ。

なのに。

よりによって…

兄と体の関係を持ったとは。

その身に兄の香りを纏わせるとは…

俺は嫉妬のあまり狂いそうになりながら、
ユーゴを陵辱し続けた。