すな粉妄想日記

管理人の不届きな妄想日記です；主にＹｓ０ファクト兄弟中心。 ※オリジンネタバレ注意※

[PR]

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ダレス先生と一緒２

沢村凜「黄金の王　白銀の王」がとても良かったです！！
古本屋であらすじと表紙につられて買いました。
敵対する２人の王が、共存の道を歩んでゆく話なのですが…
大義のためにここまで私情を抑え続けられるものなのかと
読んでいて感心すると同時に苦しくなりました。
薫衣の言葉「人がどう思おうと、関係ない」
自分のなすべきことをなす…どれほど困難な事か。
でもたった１人でも理解してくれる相手がいれば
それができる。どんなに周りから非難されても、
激しい抗議を受けても、分かってくれる人がいれば。
「だが、そなたがいる。…１人いればじゅうぶんだ」
この台詞にひたすら胸が熱くなりました（感涙）
たまに出て来る夫婦の微笑ましい場面も見所です。
おっとり奥様に癒されます（涙）子供達も可愛いです。
とにかく深いお話でした！是非ともお勧めしたい１冊です！！
…そして感動しつつも邪な妄想も忘れない自分に
腹が立つやら情けないやら（笑）

↓本日のファクト兄弟＋α妄想↓

[1回]

「家庭教師…！？」

「うん。父上が頼んでくれたんだ」

兄の動揺をよそに、弟はどこか
嬉しそうだった。

「それなら…、俺でいいじゃないか」

答を聞いたトールが憤慨する。

今までだって、弟には度々
勉強を教えていたのだ。

今更、他の人間に頼む必要などあるのか。

「あ…うん、その…」

するとユーゴは、戸惑いながら口篭る。

どうやら言い難い理由のようだ。

兄の自分に言えないような事なのかと、
トールはますます訝しむ。

追及しようと口を開きかけたその時、

「それは…私から言わせてもらおう」

落ち着き払った声が
兄弟の間に割って入った。

「君には申し訳ないと思うが…」

カップを置く軽い音が響いて、
ダレスが静かにトールを見据えた。

「魔法の手解きを、依頼されてね」

「……！！」

トールの顔が一瞬にして強張る。

その様子を見たユーゴは、申し訳なさそうに俯いた。