すな粉妄想日記

もう、限界だった。

傍らで眠るユーゴの姿が
あまりにも愛おしくて。

気がつけば、体が勝手に
行動を起こしていた。

指先でそっと唇をなぞり、
寝間着の前をはだけさせる。

月明かりに浮かぶ、白い素肌が眩しかった。

ユーゴの唇に自分のそれを重ね、
胸に指を滑らせる。

「……ん…」

弟は僅かに身じろぎしたが、
目を覚ます気配はない。

そのため、トールの行為は
歯止めがきかなくなった。

ひとしきり愛撫した後、
下腹部へと手を伸ばす。

静かに、ゆっくりとズボンを剥ぎ取る。

自分と同じ、男の象徴が露になった。

思わず、小さく息を呑む。

「……う…」

熱を帯びたトール自身が、
激しく疼き出す。

欲望に駆られるまま、
その場所に顔を埋めた。

敏感な秘所に触れた瞬間。

「……！？」

ユーゴの体が、びくんと跳ねた。

「…な、に…？」

どうやら、目を覚ましたらしい。

小さな戸惑いの声。

ごそごそと身を起こすのが分かる。

「…っ！！」

自分の身に何が起きているのか
理解すると、ユーゴは叫び声を上げた。

「に、兄さん…！？」

信じられないというように
目を見開く。

そして、反射的に身を捩って
逃れようとした。

しかし、既に抵抗できる
状態ではなかった。

両手はトールによって拘束されていた。

「や、止めろ…！！」

必死の懇願が部屋に響く。

トールはゆっくりと顔を上げ、
泣きそうになっている弟を見つめた。

「どうしてっ…」

ユーゴは明らかに怯えていた。

「…ユーゴ…」

罪悪感が、トールの胸を貫く。

今しようとしている事は…
あまりにもおぞましい行為だ。

だがもう、自分の理性は崩れかけていた。

目の前にいる相手が欲しい。

弟が…ユーゴが欲しい。

「どうして、こんな事…！！」

「……すまない」

再び、トールはユーゴの下腹部に
手を伸ばした。

「！ひっ！？」

幹の部分をそっと握りしめ、
先端に唇を落とす。

「い…いやだ、いやぁっ！！」

ユーゴが身悶えながら、
必死で抵抗した。