すな粉妄想日記

ユーゴはベッドに押し倒されたまま、
再び溜息をついた。

「何がしたいんだ、あんたは？」

いい歳をして、ハロウィンも何も
ないだろうが…

そう思いながら目前の兄を睨み付ける。

頭からすっぽり白いシーツを被ったお化け。

見れば見る程、呆れた姿だ。

しかしトールは相変わらずの口調で

「本当に、お菓子はないのか？」

と尋ねてくる。

「ある訳ないだろ」

半ば呆れ顔で返事を返す。

「そうか…じゃあ」

シーツがばさりと
音を立てて床に落ちた。

中から現れたのは、
悪戯っぽい笑みを浮かべる兄。

「！？」

大きな手が、いきなり
ユーゴの服の中に滑り込む。

そのまま無遠慮に体をまさぐっていく。

「な、何を…っ、」

慌てたユーゴが抵抗しようとすると、
空いている方の手で押さえつけられた。

「は、離せ！！」

体を捩って必死に足掻く。

しかし無駄だった。

同じ男でも、ユーゴとトールでは
年齢も体格も違いすぎる。

抵抗してどうにかなるものではなかった。

「隠しているなら、早く出した方がいいぞ？」

服を捲くり上げ、白い肌を露出させる。

あくまでもお菓子を探すという名目のようだ。

さすがにユーゴも腹を立てた。

「ふざけるのもいい加減に…、っ！」

が、抗議の言葉はそこで途切れる。

代わりに悲鳴がほとばしった。

突然襲う刺激、全身を駆け巡る甘い感覚。

「何…、あっ！！」

兄の指が、胸の突起を摘み上げていた。

飴玉を転がすように、そこを弄ばれる。

「んんっ…！！」

たまらずユーゴは声を漏らした。

「はぁ…、あ…」

愛撫しながら、耳元でトールが囁く。

「このまま、悪戯されても良いのか？」