すな粉妄想日記

トールの手が、するりと下腹部に伸ばされる。

「…ん…っ！」

唇を塞がれたまま、
ユーゴはくぐもった声を漏らす。

そこは既に硬く張り詰めて、
更なる刺激を求めていた。

昂ぶった弟自身を、トールは
なぞるように擦り上げ、快感を促していく。

「ん、ぅっ！！」

触れられた箇所から、
痺れるような感覚がユーゴの全身を貫いた。

それは初めて体験する性的な悦びだった。

狂おしい程の快感に揺さぶられ、
ユーゴは激しく身悶える。

「ふぁっ…、あっ…」

ようやく濃厚な口付けから解放された
唇からは、艶めいた声がほとばしった。

羞恥に身を染めながらも
兄の愛撫に体を委ね、与えられた快楽を享受する。

「兄さ…、ん…っ…」

しなやかな肢体を仰け反らせ、
あられもない姿を惜しげもなく晒す。

「は、あぁっ！！」

そんな弟の痴態を目の当たりにして、
トールの情欲は強烈に掻き立てられた。

硬直した自分の中心が熱く疼き出す。

（……く…）

だが、このまま弟の体に
溺れる訳にはいかなかった。

理性が崩れそうになるのを、
トールは歯を食いしばって懸命に堪えた。