すな粉妄想日記

トールの執拗な愛撫を受けて、
ユーゴは絶頂に達しそうになる。

（嫌だ…！また、こんな…っ、）

兄の前で、精を放つ姿を見せるなど。

あまりにも耐え難い屈辱だった。

「…っ、！！」

指先が強く体の奥を刺激する。

どうする事もできずに身を震わせ、
ユーゴは目を閉じたまま顔を背けた。

欲望が解放されようとしたその瞬間、

「駄目だ」

耳元でトールの低い声がして、
いきなり根元を強く掴まれる。

「い、痛っ…！！」

快感が一瞬にして激痛に変わり、
ユーゴはたまらず悲鳴を上げた。

痛みに顔を歪めるユーゴの耳に
トールの声が響く。

「質問に答える気になったか？」

「…！」

途端に怒りが込み上げてきて、
ユーゴは激しくかぶりを振った。

「強情だな」

おもむろにトールは手を伸ばし、
弟の首元のリボンを解いた。

「！？…」

兄の行動が理解できず、
涙で滲んだ視界の隅にその姿を
捕らえようと試みる。

が、トールは赤いリボンを手にしたまま、
弟の視界から消えていった。

体を起こす事もできないため、
ユーゴは息を詰めて体を強張らせる。

射精を阻まれ、もどかしさに
熱を帯びたその場所へ、
トールはするりとリボンを巻きつけた。

「！？な…、」

そして両端を強く引きながら、
決して自然には解けないような結び目を作る。

「つ…っ！！」

弟の反応を満足そうに眺め、
トールは再びユーゴの体内に
指を差し入れた。

「お前が素直になるまで、
解いてやらないからな」