すな粉妄想日記

ようやく父から解放されたかと思うと、
今度はダレスがユーゴに覆い被さってきた。

あまりの事に、顔を引きつらせて
目の前の魔道師を見る。

そんなユーゴの様子を眺め、
ダレスは楽しくてたまらないというように
笑みを零す。

「悪く思わないでくれたまえ」

口調はあくまでも穏やかだった。

身体を強張らせるユーゴに、
ダレスは優しく口付ける。

「…、っん…！」

それでもユーゴは身を捩らせて
抵抗しようと試みた。

ダレスは唇を離すと、
耳元でそっと囁く。

「元はといえば、君の兄が
裏切ったせいなのだからな」

「…！？」

思いがけず耳にした兄という言葉に、
ユーゴの心は激しく揺れる。

魔道師達を裏切ったという事は、
やはり兄は自分達の側に戻って来たのか…

いや、そもそも最初から
兄は裏切ってなどいなかったのでは
ないだろうか？…

（兄さん…）

ユーゴは縋るように
兄の姿を思い浮かべた。

昔のように優しく自分に微笑みかける
兄の姿を。

「…っ！？」

突然、下腹部に強烈な痛みが走った。

ダレスがゆっくりと挿入を始めたのだ。

「あ、あぁっ！！」

再び引き裂かれるような激痛に襲われ、
ユーゴはそのまま意識を手放した。