すな粉妄想日記

唇から伝わる弟のぬくもり。

それを感じた時、トールは
たとえようもない幸福感に包まれた。

「ユーゴ…」

ありったけの愛しさを込めて
名前を呼ぶ。

ずっとずっと大切に想ってきた、
たった１人の弟。

その相手が今、
自分の腕の中にいる。

心も身体も、全てを兄である自分に
捧げようとしているのだ。

トールの全身に甘い痺れのような
感覚が走る。

下腹部が熱を帯びて、
劣情が沸きあがってくる。

欲望に突き動かされるように、
トールはユーゴの白い肌に
唇を落とす。

「…っ！」

ユーゴが小さく息を飲むのが判った。

緊張しているのだろう、
兄の肩を掴んだ手が震えている。

その初々しい反応が
たまらなく可愛らしい。

こんな弟の姿を目にする事ができるのは、
他でもない自分だけなのだ。

（もっと見せてくれ、ユーゴ…）

ゆっくりと愛撫を続けながら、
トールは弟の感じる場所を探っていく。

「！あ…！！」

そこに触れた途端、ユーゴの口から
艶かしい声が漏れた。