すな粉妄想日記

「ユーゴ…！！」

「あ、あっ…」

トールの手が、再び愛撫を開始した。

「俺もだ、俺も…」

愛おしそうに白い肌に頬擦りをする。

柔らかな感触が伝わり、
熱を帯びた下腹部が疼きを増す。

「ずっと…お前を…！！」

「ん、っ…！！」

唇を重ね、深く口付けた。

今度はユーゴも抵抗する事なく、
兄を受け入れる。

貪るようにお互いの舌を絡め合う。

「はぁ…、あっ…」

途切れ途切れの喘ぎ声が漏れる。

「兄さん…！！」

快感に体を委ね、ユーゴが激しく身悶えた。

碧い瞳から、涙が止めどなく溢れ出す。

泣きじゃくるその姿が、幼い頃に重なる。

トールは指先で涙を拭ってやると、
濡れた頬に優しくキスをした。

「すまない…」

今更ながら、罪悪感が込み上げて来る。

「乱暴に…してしまって…」

欲望の赴くまま、無理矢理行為に
及んでしまった事を後悔した。

こんなに愛しく想っているのに…

あんなに酷い真似を…

「……いいんだ…」

そんな兄に対し、ユーゴは
弱々しく首を振って答えた。

分かったから。

兄さんの気持ちが、痛いほど分かったから…

「僕も……」

戸惑いの色を帯びた、か細い声。

けれどはっきりと、ユーゴは告げた。

「兄さんが…欲しい」