すな粉妄想日記

辛い。

辛すぎる。

騎士になるための
訓練が、ではない。

愛しい弟…

ユーゴに会えない事が、だ。

自分でもまさか、
これ程辛いものだとは予想していなかった。

最初は１ヵ月もすれば
慣れるだろうと思っていた。

きっと、何事もなかったかのように
…とはいかなくても、それなりに
日常を送って行けるだろうと。

しかしそれは、
とんでもない間違いだった。

毎晩のように、可愛い弟は
夢枕に立ってくる。

『トール兄さん』

澄んだ瞳に涙を浮かべて、
俺をじっと見つめながら

『いつ帰ってきてくれるの…？』

涙交じりの甘えた声で呼ぶ。

『僕…寂しいよ』

夕べはとうとう、服を脱ぎ始めた。

会いたくてたまらなかった相手に
ここまでされて、抱きしめようとしない
人間がいるだろうか？いやいない。

誤算だったのは、それが
現実の自分の行動になってしまった事と、

そこにたまたま、
俺を起こしにやって来てくれていた
ガレオンがいた事と、

セシリアが一緒について来ていた
事だろう。

……。

俺がユーゴ一筋でなければ、
危うくホモ疑惑が立ってしまうところだった。

ああ、ユーゴ…

兄さんは頑張ってるぞ。