すな粉妄想日記

「ユーゴ」

真剣な眼差しでトールは弟を見た。

そして深呼吸をすると、

「さあ、見てくれ！！」

叫ぶと同時に勢い良くズボンを引き下ろした。

「……っ！」

ユーゴが思わず息を呑む。

引き締まった下半身。

およそ似つかわしくない下着が現れる。

それはそれは可愛らしい、動物さんの下着。

紛れもなく、ユーゴが贈ったものであった。

兄は約束を守ってくれたのだ。

恥ずかしさに耐えながら。

しっかりと、身に着けてくれていた。

「兄さ……」

ユーゴが口を開きかけた時、

「トール。帰ったのか」

低く重い声と同時に、
ドアが開いた。

「！！」

「！！」

その瞬間、部屋の空気が凍りつく。

「………あ…」

兄弟の視線の先には、

「父、上……」

仁王立ち状態のカイン＝ファクトの姿。

「…どういう事だ」

トールの本当の試練は、ここから始まる…