すな粉妄想日記

質問されて、ユーゴは
自分が女である事を認めた。

恥ずかしそうな、決まりの悪そうな表情を浮かべ、
じっと下を向いている。

「………そう…か…」

俺は俺で、混乱する一方だった。

ユーゴは弟ではなく妹。

これをどう受け止めれば良いのか？

俺の記憶では、ユーゴは確かに
男の子だったはずなのだ。

それが……何故？

いつ、どこで、どうやって？

ああ、いくら考えても…

「っ！？」

いきなり抱きつかれて、
俺の思考は中断された。

「ゆ、ユーゴ…？」

鼓動がものすごい速さで脈打ち、
全身がかあっと熱くなる。

「……兄さん…」

胸に顔を埋めた弟、いや妹が
甘い声で囁く。

「…あのね……、僕……」

聞きなれたはずのその声は、
妙に艶かしく俺の耳に響いた。