すな粉妄想日記

「カデナお前、勝手に…っ！！」

憤慨する相手の鼻先を
カデナの指がぴしりと弾いた。

不意打ちを喰らい、トールがよろめく。

「いい？トール」

カデナは腰に手を当て、
威圧のポーズをとった。

トールを見据えながら
きっぱりと言い放つ。

「あんたは、ユーゴに干渉しすぎ」

「なっ…」

反論しかけたトールの言葉を、
カデナの発言が遮る。

「あの位の年頃はね。子供扱いされるのを
すごく嫌がるの」

「実際、子供だろう」

トールは不服そうな表情を浮かべて
抗議した。

「そうでもないわよ。きちんと自分で考えられるし、
判断もできる。よちよち歩きの幼子とは違うの」

「それは…、そうかもしれないが」

カデナは更にたたみかける。

「そうなの。ユーゴの様子がおかしかったのは、
あんたに構われたくなかったからよ」

「な…っ」

瞬間、トールの顔から血の気が引いた。

「いや…でもあれは…きっと体調が悪くて…」

「さっき聞いてみたら、ぜんぜん大丈夫って言ったわよ」

「…！！」

そして次の言葉が、いい年こいた兄バカに止めを刺した。

「あんまりしつこいと、本当に嫌われるわよ」