すな粉妄想日記

返答はない。

が、その必要もなかった。

何故なら、

「は…、ぁんっ…！」

ユーゴの体が全身で
反応を示していたから。

「あ……ぁ……」

零れる喘ぎ声は
たまらなく艶かしい。

トールは湧き起こる情欲に
突き動かされて、濃厚な愛撫を続けた。

弟の体がまた、びくんと仰け反る。

「あ、トー…ル…、兄さんっ…！！」

縋るような、懇願するような甘い呼び声。

（う……）

思いがけず名を呼ばれて、
トールは狼狽した。

（そうきたか……）

てっきり内心では抵抗しているものと
考えていたのに。

まさかこんな呼び方をされるとは。

ユーゴの潤んだ瞳が
ねだっているように見える。

もっと……

もっと、して欲しい……と。

（そうか…だったら、）

「もっと、良くしてやるからな」

興奮したトールは、
弟の下腹部に顔を埋めた。

新しい快感を与えてやろうとして。

「…っ！？」

兄の動きを察したユーゴが、身を硬くする。

（大丈夫だ……ユーゴ）

小さな割目へ唇を寄せ、舌を伸ばす。

「や、ああっ！！」

その感触に、弟が再び嬌声を上げた。

透明な雫がじわりと滲み出す。

「く……はぁ…っ…」

それを舐め取るように舌を蠢かすと、
更に甘い叫び声がほとばしる。

与えられる快楽にひたすら流されて。

「…兄…、さ…ぁ…ん…！」